2020年4月26日 浦野神父様からのメッセージ

 

荻窪教会の皆さんへ

 

 

 

 大型連休を前に、新型コロナウイルスへの警戒は緊張度が高まってまいりました。これまで以上の緊張感をもって立ち向かってまいりましょう。

 

 

 

 今日の福音は、ルカ福音書のエマオに向かう弟子たちと復活したイエスが出会うエピソードです。あのルカ福音書です。C年の主日の福音で、私たちはエルサレムに向かうイエスと弟子たちの姿を味わいました。今日の福音は、それと全く逆のパターンです。エルサレムに背を向ける弟子たちにイエスが寄り添います。エルサレムから離れようとする弟子たちをつなぎとめるかのようなイエスの姿が描かれています。

 

 

 

 イエスと弟子たちのやり取りは興味深いものです。イエスはまず弟子たちに問いかけます。「歩きながら、やり取りしているその話は何のことですか」(24:17)と。この問いに答える形で、弟子たちは心にある思いを吐き出します。すべてを語らせた後、「モーセとすべての預言者から初めて、聖書全体にわたり、御自分について書かれていることを説明され」ました。今日の福音のイエスと弟子たちの関りは、今日のイエスと私たちの関りと重なります。イエスは私たちの心にある思いを受け止める方です。

 

 

 

 この後、先へ行こうとされるイエスを弟子たちは無理に引き止めます。食事の席につき、イエスがパンを弟子たちに渡された時、二人の弟子の目が開け、イエスだとわかったが、その姿は見えなくなったと聖書は描いています。失望したイエスとエルサレムに背を向けたはずの弟子たちは、そこに戻り、共同体に迎えられていきます。そして主の復活の証し人になったわけです。

 

 

 

 復活の主日のメッセージでも触れましたが、教会の使命は主の復活の証し人になることです。それは一人で行うわざではありません。信じる者がイエスによって結ばれることから始まります。それは私たちが心の中にある思いをイエスに受け止めていただくことが出発点になります。それぞれの場で、今心の中にある思いをストレートにイエスにお伝えしましょう。

 

 

 

 こんな形でまた、ルカ福音書を皆さんと分かち合えたことに感謝です。ごきげんよう。