2021年6月20日 ボスコ神父様 メッセージ

2021年6月20日 年間第十二主日(Twelfth Sunday of the Year)

 

マルコによる福音 4.35-41

 皆さん、今日私達は年間第十二主日を迎えています。今日の福音朗読のなかで、イエス様は霊的な力で、風と湖を叱り、静かにされました。この福音箇所は、神様そしてイエス様への信仰を持っている私達にとって、神様から頂く恵みについてよく考えさせられる話です。今日はこの事について一緒に学びたいと思います。

 初めに、聖人であるマザーテレサにまつわる話を皆さんと分かち合いたいと思います。マザーテレサの色々な良い行いを見ていた人が、ある時こう質問しました。

 「マザーテレサ様、どうすればどんな困難なときでも、何も心配せずに健やかな気持ちで働くことができるでしょうか。」

 すると少し考えてからマザーテレサはこう答えました。

 「私は自分自身の力ではなく、イエス様への信仰という霊的な力で働いています。この霊的な恵みによって、いつも健やかな気持ちで働くことができるのだと思います。」

 イエス様の教えを、日々の生活の中で守ろうとするとき、私たちも強い信仰という霊的な力を頂けると思います。それがどんなに難しい時期であっても、神様に、私達の生活を委ねることで、健やかな気持ちで働くことができるのです。

 今日の福音箇所のなかで、イエス様は風と湖を叱った後、弟子達に「なぜ、怖がるのか。また信じないのか。」と言われています。霊的な力、信仰の恵みが与えられている私達には、何も心配する必要はないのだ、イエス様は教えておられるのです。普通の人間である弟子達は、激しい突風が起こった時、非常に恐れました。私達も自分の生活の中での困難に直面する時、弟子達と同じように恐れる時があるかもしれません。そんな時にこそ、強い信仰という霊的な力が与えられるようにイエス様に祈りましょう。そうすれば、聖マザーテレサが言われた通り、どんな難しい時でも信仰という霊的な力をもって、自分自身の生活をより良く過ごすことができるのだと思います。

 最後になりますが、未だ全世界でたくさんの人々が新型コロナウイルスによる影響で大変苦しんでいます。この苦しみの中にも、信仰という霊的な力が与えられ、全ての人が少しでも良い方向へと導かれるよう神様に祈りながら、特に病気の人々の回復(かいふく)を願い求めましょう。