「主の公現」
皆さん、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。コロナ禍にあってもこうしてクリスマスやお正月をお祝いする事ができて、嬉しく思います。
私たちはこの世に生きている限り、いつも何かを求めて生きています。美味しい食べ物を探したり、仕事を探したり、友達を探したりして、いつも探し続けています。
今日の福音書は、生まれたばかりのイエス様を探している三人の博士についての話です。しかし、イエス様を探しているのは三人の博士だけではありませんでした。ヘロデ王もイエス様を探していました。
彼らにはそれぞれの目的がありました。三人の博士は、星の観測をしているうちに、不思議な光る星を見て救い主の誕生を知りました。そこで祝福をするために遠くから黄金、乳香、没薬などの贈り物を持って、神様がこの世に送り出された救い主であるイエス様を探しました。ヘロデ王はこれから生まれてくるユダヤ人の王の話を聞いて、とても不安になりました。
ヘロデ王は、救い主であるイエス様の誕生の話を聞いて、驚き、怒り、恐れを感じました。 そして、すぐに祭司長や律法学者達を集めて、メシアはどこに生まれることになっているのかと問(と)いただしました。残酷であることで有名なヘロデ王は、あらゆる手を使って、生まれたばかりのイエス様を殺害しようとしたのでした。
しかし神様は全てのことをご存じで、「ヘロデのところに帰るな」という夢のお告(つ)げをされました。そのお告げに従って、三人の博士は別の道を通って東方の国々へ帰って行きました。彼らはもはや経済や権力の中心を目指す学者ではなく、別の道を通ることで神様によって与えられた新しい命に生きる道を歩み始めたのかもしれません。
私達も神様が呼びかける新しい命への道を歩くように、小さな命、悲しみや苦しみにある人たちに心を向けたいと思います。人の思いや願いが覆される現実にあきらめることなく、常に努力して前向きに生きていく方法を探す事ができるように、神様の導きがあることをお祈りします。