年間第14主日 (荻窪教会)
(わたしは柔和で謙遜な者である)
「私のもとに来なさい」「あなたは疲れている。背負いきれないほどの重荷にあえいでいる。だから私のところに来なさい。休ませてあげよう」イエスは今日も呼んでおられます。慰めに満ちた招きのことばです。しかし、このイエスの招きを、私たちはしばしば無駄にしているのではないでしょうか。疲れている人々に、イエスはそっと呼びかけて下さいます。けれども私たちは答えます。「私は疲れ切っている。だから、あなたのもとに行けません」と。イエスは「あなたは重荷に押し潰されそうだ。だから、私のところに来なさい」と。でも私たちは「今はそれどころではありません。忙しくて精一杯です。だから、あなたのところに行く暇はないのです」と。何というすれ違いでしょうか。私たちは知らないのです。イエスのもとでの真の安らぎと真の回復を。
一つのくびきにつながれた二頭の牛が、重荷を分け合うように、イエスは私たちの人生の重荷を、共に担って下さろうとしておられます。私たちは一人で苦悩するのではありません。私の担うこのくびきのもう一方の端に、イエスがパートナーとしていて下さるのです。イエスが共にいらっしゃる限り、どんな荷も、重すぎて負いきれないということはないのです。私たちは、必死の思いで一人で重荷を背負う心から解き放たれて、イエスのもとで、イエスと分かち合う真の安らぎを享受することができますように。
辻 茂